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保育士さんの就活ガイド

新卒保育士必見!就職活動に欠かせない保育園見学の方法とポイント

新卒の保育士さんにとって、就職活動ははじめて社会に出て働く場を選ぶための、大切なステップです。「せっかく保育士になるのだから、自分にあった保育園で働きたい……」そんなときに役立つのが、応募前に施設や職場の雰囲気をチェックすることができる「園見学」です。

今回はこれから保育士になる学生さん向けに、園見学の方法や心構え、よい職場を見極めるポイントをご紹介します。

「園見学」の目的とは?

「園見学」とは、就職を希望する保育園に応募する前に、その保育園を訪問して、施設や保育の様子などを見せてもらうこと。

保育園の設備、周囲の環境、働いている保育士さんや子どもたちの様子など、保育園の雰囲気を、実際に見ることができるので、自分にあった職場選びをするうえで、大変役立ちます。

園見学にはたくさんのメリットがある!

園見学をすることには、次のようなメリットがあります。

園見学のメリット

  • 求人や応募要項、ホームページなどではわからない情報が得られる
  • 自分がその園で働いている姿をイメージできる
  • 先輩になる保育士さんや園長先生がどのような人か見ることができる
  • 保育方針などが自分のやりたい保育に合うかを確認できる
  • 自分をアピールすることにもつながる

見学では「自分がその保育園で働く」という視点から、園の環境をチェックできます。どのような保育をしているのか、保育士さんたちの雰囲気はどうか、職員の年齢層はどれくらいなのかなど、実際に見ることで、自分が長く働けそうな職場かを見極めることができるでしょう。

見学の際に、よい印象を持ってもらうことで、自己アピールにもつながるよ!

身だしなみや言葉遣いなどに注意して、社会人としての心構えをしたうえで、園見学に臨むといいですね。

見学までの流れをチェックしよう!

では、どのようにして園見学をすればよいのでしょうか。ここからは見学の申し込み方法や、注意すべきポイントについてくわしくご紹介していきます。

見学をしたい園を決めて電話予約をする

見学を希望する園をピックアップしたら、希望日の1ヶ月~2ヶ月前に、電話で見学予約をします。

基本的に見学の時期は決まっていませんが、運動会や生活発表会など、行事で忙しくなるシーズンを避けるなど、見学を希望する保育園に配慮する必要があります。

電話予約が基本だけど、園によってはホームページ上の専用フォームやメールで申し込みを受け付けている場合もあるから、注意してね!

なかには新卒の見学時期を定めていたり、日程を指定したりする園もあるので、事前に確認したうえで電話をかけましょう。

複数の希望者を募って、園見学会や保育体験会を行うケースもあります。その場合も電話やメールでの申し込みが必要ですので、園のホームページなどをよくチェックしておきましょう!

電話をかける時間帯は午睡中(13時~15時)に

送迎の時間帯や、保育の活動を行っている時間帯は、園に迷惑をかけてしまうため避けるようにします。子どもたちがお昼寝をしている13時から15時の間に電話をかけるとよいでしょう。

朝の11時頃までの登園受け入れ時間、16時以降の降園時間などは、保護者の方の連絡応対なども多いから、電話はNGです。

見学の時間帯は10時~11時がオススメ!

園を見学する時間帯については、日中の保育活動がしっかりと見られる時間帯、具体的には午前10時から11時ごろがオススメです。

この時間帯であれば、保育の主活動、設定保育を行う保育士さんの様子や、子どもたちの様子を見て、園の雰囲気を感じ取ることができます。

見学時間帯は、先方から指定されることが多いですが、もしも希望を聞かれた場合には午前中の時間を指定するとよいでしょう。

電話のかけ方

まず挨拶をしたうえで、名前と学校名、学部・学科名を伝えます。そのうえで見学希望であることを伝えましょう。

はじめまして、お忙しいところ失礼いたします。
私(わたくし)、〇〇専門学校保育科〇年生の〇〇〇〇(氏名)と申します。
貴園の新卒採用の求人情報を拝見し、ぜひ一度、園を見学させていただきたくお電話たしましたが、今、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか?

もしも、先方が話をできない状況ならば、再度連絡するのに都合のよい時間帯を聞いておきましょう。電話ができる状況であれば、そのまま日程の調整や持ち物の確認に進みましょう。

調整ができたら、丁寧にお礼を述べて、相手が受話器を置いたのを確認してから電話を切ります。

電話で確認しておくこと

電話をかける際には、必ず手元にメモとペン、スケジュール帳など予定がわかるものを準備しておきます。疑問点や聞きたいことがあれば、事前にメモに書いて忘れないようにしましょう。

電話で確認することは、以下のとおりです。

  • 園見学の日付と時間
  • 当日の持ち物
  • 当日の訪問方法(インターホンを押す・裏口から入るなど)

大切なことは、必ず復唱してメモを取りましょう。

電話の対応のしかたで、先方に与える印象がずいぶん違うよ!丁寧な言葉遣いはもちろん、声の大きさや、話すスピードにも注意しようね。

なお、見学前に担当者の都合が悪くなるなど、緊急の場合に備えて、こちらの氏名と連絡先電話番号を伝えておくと安心です。

見学準備をする

見学当日までには、持ち物や着ていく服を準備し、園までのアクセスを確認します。また、当日質問したいことなどをあらかじめまとめておくようにしましょう。

一般的な持ち物は?

持ち物がとくに指定されていない場合でも、園見学には以下のものを持参するとよいでしょう。

〇メモ帳・筆記用具
メモを取るために忘れず持参しましょう。キャラクターものなどは避けてシンプルなものにしましょう。

〇上履き/スリッパ
園にも来客者用のスリッパがあることが多いですが、自分で持参するとよいでしょう。

〇クリアファイル
いただいた資料などを丁寧に扱うためにも、A4のクリアファイルがあると便利です。

〇大きめのカバン
A4サイズが入る大きめのカバンを持参しましょう。

〇ハンカチ・ティッシュ・ヘアブラシ
風で髪が乱れてしまったり、汗をかいてしまったりしたときのために、身だしなみを整えるアイテムを必ず携行しましょう。

〇ストッキング
途中で破けてしまうことも多いため、女性の場合には必ずひとつは持参するようにしましょう。

〇ソーイングセット
万一ボタンが取れてしまった際にも、慌てずに対処することができます。持ち歩き用のセットも販売されています。

〇エチケットブラシ
黒や紺のスーツの場合にはホコリやふけはとても目立ちます。直前に鏡を見てエチケットブラシをかけておきましょう。

服装は正装であるスーツが基本

見学に行く際の服装は、スーツが基本です。ただし、採用活動を公にしたくない場合など、園の都合でスーツ以外を着用することを指示されている場合などは、落ち着いた、清潔感のある服装で訪問するようにしましょう。

電話で見学予約をする際に「当日スーツで伺ってもよろしいでしょうか」と確認しておくと安心です。

スーツはあらかじめクリーニングに出しておくなど、清潔な状態にしておきます。髪型も清潔感のあるように整えておきます。女性の場合には、濃すぎるメイク、香水、ネイルなどはNG!注意しましょう。

園見学に行く

園見学当日は明るい表情や笑顔を心がけます。案内してくださる保育士さんや、見学中すれ違う保育士さん、子どもたちには、元気にあいさつをするようにしましょう。

見学で見るべきポイントについては、後でくわしく紹介するよ!

見学当日の注意点

園見学当日は、約束の時間に遅れないように、時間にゆとりをもって出発しましょう。また、朝になって慌てることのないよう、持ち物は前日に用意しておきます。

お礼状を出す

園見学が終わったら、なるべく早くお礼状を出しましょう。お礼状を出すことは義務ではありませんが、忙しい中時間を割いてくれたことに感謝し、きちんとお礼を伝えることは、社会人のマナーです。

お礼状には以下のような内容を書きます。

  • 園見学をさせてもらったことへのお礼
  • 見学で魅力を感じた点や
  • 自分がその保育園で働きたい気持ち

【例】

社会福祉法人〇〇会 〇〇保育園 人事採用ご担当 〇〇〇〇様

拝啓 貴園におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日は大変お忙しいところ、私のために貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

貴園の大切にされている、一人ひとりの子どもの育ちに寄り添った保育を、実際に拝見することができましたこと、また保育方針や園での取り組みについて、お話をうかがうなかで、より具体的に、保育士として働くイメージを持つことができたと感じております。

〇〇園長先生をはじめ、保育士の皆さまが「子どもたちの健やかな育ちと幸せ」を第一に、協力しあいながら、愛情あふれる保育を実践されていることには、大変魅力を感じ、貴園でその一員として、子どもたちの成長を見つめ、支えていきたいという気持ちが、いっそう強くなりました。

お忙しい中失礼かと思いましたが、ぜひ御礼を申し上げたく、お便りを差し上げました。
この度は誠にありがとうございました。
敬具

平成〇年〇月〇日
〇〇大学保育学部〇〇学科 保 育子

お礼状を出すときは、縦書きの無地の便箋に手書きで書くのが基本だよ。封筒も白無地の縦型のものを用意しようね!

お礼状は遅くても見学日から1週間以内には、相手に届くようにするといいですよ。

園見学で見ておくべきポイントは?

ここからは、園見学の際にチェックするべきポイントをご紹介していきます。

保育の方針と考え方・保育内容

保育園ごとに、めざす保育はさまざまです。その園がどういったことに力を注ぎ、どんな取り組みをしているかを、保育の様子や保育士さんのお話などから、しっかり確認しておきましょう。

「自分がどういった保育をしていきたいのか」「この園でそれが実現できるのか」という視点を持って園見学に行くと、自分に合った職場かどうかの判断がしやすくなります。

子どもたちの様子

子どもたちが「楽しそう」「幸せそう」「リラックスしている」かという点に注目しましょう。どんなにすばらしい保育方針を掲げていても、子どもたちに届いていなければ、意味がありません。

たとえば、一人寂しそうにしている子どもがいるのに、保育士さんが関わろうとしない、逆に子どもの自主性を重んじずに、過干渉に関わっているなどの様子が見られた場合には、注意する必要があります。

園長先生や保育士さんの雰囲気

自分の先輩、上司として毎日顔を合わせる保育士さんや園長先生。職員間のやりとりや、子どもたちとの関わり方を見ながら、その雰囲気や印象を確認しておきましょう。

いきいきと笑顔で保育にあたり、気持ちのよいあいさつが交わされ、うまく連携が取れている様子がうかがえれば、安心して入職することができますね。

また年齢層についても確認しておきたいところ。若い保育士ばかり、ベテランの保育士ばかりという場合には、結婚や出産後に働きやすい環境にないという可能性もあります。自分と近い世代の保育士さんがいるのかという点も、チェックしておきたいポイントです。

男性保育士さんがいる場合は、その保育士さんがどのように扱われているか、生き生きと働いているかを見ることで、その保育園が職場としてオープンかどうかチェックすることもできますよ。

清掃が行き届いているか

子どもたちを預かるうえで、安全で清潔な保育環境を整備・維持できているかどうかは、保育の基本とも言えます。保育室の清潔さが保てているか、整理整頓ができているかをチェックしておきましょう。

おもちゃや絵本が充実しているか

子どもたちの成長を支えるような、良質なおもちゃや絵本がたくさんある園は、子どものことを第一に考えていることがうかがえます。壊れたり汚れたままになったりしていないかもチェックしてみましょう。

制作物や壁面装飾はどんなものか

楽しい壁面装飾や、子どもたちの制作物は、保育の環境をより明るく、季節感のあるものにしてくれます。保育環境をよりよくするという点に着目しているかも重要ですが、一方で保育士さんの手作りの壁面制作に力を入れている園では、その制作業務の負担が大きいことも考えられます。

子どもたちの制作物を活かしたり、ラミネートなどでうまくローテーションさせている園ならば、壁面制作の負担を軽減できるでしょう。

ただし、保育士さんの負担を減らすために、あえて制作物や壁面装飾を減らす方針の園などもあります。疑問に思ったら、積極的に質問してみるといいでしょう。

事故予防の工夫はあるか

たとえば、転倒しやすい場所に安全マットやクッション材が使われている、棚の角にコーナーガードが付けられているなど、安全対策をきちんと行っているか、注意して見てみましょう。

大切なのは「雰囲気のよさ」を感じられるかどうか

短時間の園見学では、ご紹介したすべての項目をじっくり見ることは、難しいかもしれません。そのような場合には、全体として「よい雰囲気を感じたかどうか」を判断材料にします。

直観的な「合う・合わない」といった感覚は、今後その園で働いていくうえでは重要なもの。見学後は、自分がその職場をどう感じたのか、前向きに生き生きと働けそうに感じたかという目線で、その保育園を見つめなおしてみるとよいでしょう。

編集者より

はじめて園見学に行くという皆さまは、緊張したり、不安を感じたりすることも多いでしょう。しかし、面接や書類選考対策以上に、「自分にあった園を探す」ということは重要なこと。ぜひリラックスして保育園やそこで働く保育士さんたちとの「出会い」を大切にしてくださいね。

あなたが数年後、生き生きとした笑顔で、保育士として活躍していることを、心より願っています!

参考資料